2021.03.23
チーム「年刊ガガガ」
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  • 東大阪・八尾

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大阪ビジネスカレッジ専門学校マスコミ学科所属の学生ライターチーム第3期生

『週刊ひがしおおさか』さんの本拠地に乗り込んでの取材後、「餃子の王将 若江岩田店」で飯を食って談笑したチーム「年刊ガガガ」の面々でしたので、ここは好きな王将メニューを大紹介いたしちゃいます!


西 航平(男):酢豚

小原 卓実(男):Bセット
※「Bセットて!どこの!!」

太田 百音(女):豚キムチ

谷山 佳乃(女):レバニラ

直撃!『週刊ひがしおおさか』の前田寛文さん

東大阪のことなら“あんなこと”から“こんなこと”まで何でもご存知!地域情報サイト『週刊ひがしおおさか』編集長の前田寛文さんに直撃取材してきました!

今回は、東大阪の情報発信基地『週刊ひがしおおさか』の編集長、前田寛文さんへのインタビューです。前田さんのお人柄や含蓄に富んだお話に、笑ったり、感心したりの楽しい取材。たっぷりと聞かせていただいたその内容の、ほんの一部ですが、ここに紹介させていただきます。(2020年12月18日取材)

PICK UP!

〜 Question 編 〜
「2021年1月21日(木)の年刊ガガガクイズ!」

さぁ、いきなりですが問題です!

ここはどこの通りでしょう?
(ん??どこかで似たようなクイズを見たことあるような・・・)

正解は記事の最後「PICK UP 〜 Answer 編 〜」をお楽しみに!このクイズは一体何なのかも明らかに??


続いて、『週刊ひがしおおさか』って何?と思われた方のために、まずは少しだけご紹介を!
『週刊ひがしおおさか』とは?
『週刊ひがしおおさか』は、そのwebサイトで東大阪の地域情報を発信しています。新しいお店やイベントなど、一般的な地域情報はもちろんですが、たとえばグルメ情報では「王将データファイル」という、東大阪にある餃子の王将13軒、大阪王将8軒をすべてアポなしで食べに回って、それぞれのお店の違いをレポートしていく連載記事など、あまり他の地域情報サイトでは見かけないような“ひと味違った企画”が突然はじまったりします。

ほかにも、「日常を守るポストの旅」と題して東大阪じゅうに点在する郵便ポストを写真で紹介してマッピングしたり、現在の状況に合わせてコロナ関連の情報を発信するなど、常に新しい視点と独自の魅力をもって、東大阪の人たちがついつい読みたくなる記事を届けているのです。

また、東大阪市が「ラグビーのまち」ということもあり、ラグビーの情報記事にも力を入れています。関西ラグビーフットボール協会のイベント情報や、近鉄ライナーズの取材記事など、さまざまな角度からラグビーの魅力を伝えてくれています。
前田さんが『週刊ひがしおおさか』をはじめたきっかけ
さて、そんな『週刊ひがしおおさか』を前田さんはなぜはじめられたのでしょうか?「公式コメントとしてはね(笑)・・・」と前置きしてから話してくださったストーリーをまとめてみました!
新卒の時にお仕事で営業などをされていたという前田さん、それが「ほんと嫌やったんで(笑)」ということで、その後、個人で塾の経営をはじめられました。しかしちょうどその頃、周りで同じように個人塾を開業する人が増え、生徒数が減ってきて、さらに塾代を払えないから辞めるという子どもまで出てきた時に、前田さんは「地域社会が豊かにならないといけない」と身にしみて感じられたのだそうです。

「“人間は、重要なことは見ない、欲しない”っていう、信念みたいなのがありまして。たとえば政治のことなんて、自分たちの生活に密着した重要なことなのに、知らない、知ろうともしないから選挙でシュプレヒコールが効いたりもするし、そもそも選挙に行かない。自分たちに最も身近な地域の情報なんて知らないでしょ?生活している中でとても大事なことなのに、知らない、そんな地域の情報を届けることができたら、それは地域社会が豊かになることにつながるんじゃないかって、そう思ったんです。」

そうして『週刊ひがしおおさか』というwebサイトを立ち上げ、地域情報の発信をはじめた前田さん。「本当のこと言うと、暇になったから何か新しいことしようってはじめただけなんですけどね(笑)」と冗談ぽく話してくださいましたが、やはり当初はどんな情報を発信するのか、どのように発信するのか、試行錯誤を重ねられたようです。

「これは今でも『週刊ひがしおおさか』の理念というか、テーマにもなっているんですけど、“人間は知っていることしか読まない”んですね。自分の知っている芸能人が広告に出てたら、見るでしょ?商品を購入するときに、知らない物は買わない。物を売りたいお店や企業からしたら、“知っている”状態にするのが一番大変で、たくさんお金がかかるんです。だから『週刊ひがしおおさか』は、その“知っている”状態にできるメディアにならないといけないなと、そうなってやろうと思っていました。」

届けたい情報も、発信さえすれば読んでもらえるというわけではない、とにかく読んでもらわないとはじまらない。そのために『週刊ひがしおおさか』は、ほかの地域メディアでは取り上げないような、一見役に立たないどうでもいい情報を延々と配信しつづけるなどして、「なんだかおかしなことやってる奴らがいるぞ?」と笑ってもらえる、とにかく面白く読んでもらえるメディアを目指したのだそうです。
『週刊ひがしおおさか』のこだわり
とにかく面白く!と情報発信をつづけてきた『週刊ひがしおおさか』。そうやって運営してきたのには、上に書いたような前田さんの信念やテーマに加え、「楽しみながら仕事をする」という考えが影響しています。
「企画したり記事にしていることは、基本的には自分たちが面白いと思ったことですね。自分たちが楽しいと思ったことをするのは大前提。その上で、楽しいことと『週刊ひがしおおさか』の将来性とがマッチしたときには、ものすごくテンションが上がりますね。」

自分たちが書いていて楽しい記事や企画を発信することが、基本スタンス。その上で、それが取材記事であれば、「取材対象の書いてほしいことを書く」ということも大事にされています。

「取材対象の書いてほしいことっていうのは、取材で聞いた話だけじゃないんです。たとえば、ある会社を取材して、その記事が、〜な会社でした、だけで終わっていたらダメなんです。ぼくたちは未来の話をしないといけなくて、直接聞いていなくても、その会社がどんな未来を描いているのかを書く。一番良いのは、取材対象の気づいていない良いところを見つけて記事にすることで、記事がきっかけで、そういうのやってみよう!なんて思ってもらえたら最高ですよね。」

そんなこだわりをもってつづけてきた『週刊ひがしおおさか』というメディア自体が広告塔になって、地域の会社やお店などからいろんな仕事を依頼されるようになったのだと、前田さんは教えてくださいました。
「誰も想像できない儲け方をする」
私たち取材陣が用意していた質問の一つ、「どうやって儲けているんですか?」というストレートな問いかけにも、前田さんはざっくばらんに「収入の柱は3つあります」と答えてくださいました。

それは、

1.週ひが(『週刊ひがしおおさか』の略称)記事のファンになってくれた人から依頼されるお仕事
───近鉄ライナーズの広報的な役割を担うなどSNS運用も含めたいわゆる“中の人”業、ラグビー関連が多い

2.東大阪市など、行政関連のお仕事
───行政と一緒になって企画を行うイベントやプロモーションの運営

3.制作会社としてのお仕事
───つながりのできたお店や会社などから依頼を受けてのホームページ制作など

の3つで、そのどれもが『週刊ひがしおおさか』というメディアそのものの稼ぎではなく、それをきっかけにして発展して生まれた仕事というイメージです。そして、そのどれにも偏り過ぎないようにしているのだそう。

「ただただ楽しいから趣味でやっているような、遊んでいるようにしか見えない儲け方をしてやろうっていう思いはありました。」

創業当初からのスタッフさんと「誰も想像できない儲け方をする」を合言葉にしてきた前田さん。何か新しいことを企画するときには、“まだ誰も手をつけていないところ、自分たちが将来的に自由にできる範囲”を考えるのだとか。そして、東大阪ならそれが実現できる!とはじめられた『週刊ひがしおおさか』の周辺に、気づけばファンが集まってきて、仕事に繋がっています。

そんなご自身の地域社会に根ざした生き方を、前田さんは少し自虐的に、「地域から逃げられへん(笑)」とおっしゃっていたのが印象的でした。

・・・・・

さて、いろいろな面から『週刊ひがしおおさか』の魅力をお伝えしてきましたが、ここで特に私たちの心に残った前田さんの名言を2つご紹介します。
名言その1:「人間は知っていることしか読まない」
『週刊ひがしおおさか』のテーマになっているという、上にも書いたこの言葉。最初この言葉を聞いたときには、頭の中に「?」が飛んだ取材陣でしたが、お話を聞いてなるほど!と納得しました。

たとえば、テレビ番組の中から見るものを一つ選ぶとき、全く知らない分野の内容のものは選びにくいのではないでしょうか?好きな番組はもちろんのこと、多少嫌いな部分があっても“知っている”ものだと選択肢に入りやすいように思います。

そのように、私たちは日常的に、小さなとっかかりでも“知っている”情報を元にして、さらに情報を集めているのだということに気づかされました。これは、そう行動するのがあまりにも当たり前になり過ぎていて気づかなかった部分だなと、マスコミ学科である自分たちは特に大事にしなければいけない言葉であると感じました。
名言その2:「ネクタイを締めるのは平均点を取りにいくため」
この言葉は、私たち取材陣を前に、今の若者に伝えたいこととして話してくださいました。

たとえばカラオケで、一緒にいる人の年齢に合った、しかもワンフレーズしか覚えていないような曲をチョイスするとか、人の誕生日を覚えていて、高価なものよりもスーパーで買えるようなチョコレートを買ってさらっと渡すなど、小さな好印象を積み重ねることが10年後の大きな違いになってくる、というお話。

確かに、昔流行ったCMソングを歌ってくれたり、自分の誕生日を覚えてくれていると盛り上がりますし、好印象を抱きますよね。前田さんはユーモアたっぷりにそんなお話をしてくださって、ある意味取材の中での小休止のような時間ではありましたが、これもこれから社会に出ていく私たちの身としては、とてもありがたいお言葉でした。

PICK UP!

〜 Answer 編 〜
「2021年1月21日(木)の年刊ガガガクイズ!」の解答!

ではでは、「PICK UP 〜 Question 編 〜」で突然出した問題の答えをどうぞ!!

<解答>
大阪府大阪市北区堂島浜1丁目1-7 付近

いや、「どこだよっ!」って声が聞こえてきそうですが、撮影場所は私たち取材陣が通っている『大阪ビジネスカレッジ専門学校』のすぐ傍の通りでした!

右側に小さく写っている羊をヒントに撮影しましたが、正解した方はスバラシイ!今度、お茶でもしばきませんか!(笑)


実はこのクイズ、『週刊ひがしおおさか』で実際に毎日記事として配信されている「東大阪クイズ」を真似させていただいたのでした!
「東大阪クイズ」は『週刊ひがしおおさか』のスタートと同時期にはじめたということで、13年間もの歴史をもつシリーズ名物記事です。きっかけは、前田さんだけが知っているちょっと変わった東大阪の風景を写真に撮って投稿していたところ、その写真を見て「この場所知ってる!」とリアクションの声があったこと。どの場所を投稿しても、絶対に誰かが分かってくれるので、その反応が楽しくて今まで続けているのだそうです。

最近では『週刊ひがしおおさか』のLINE公式アカウントでもクイズを配信していて、LINEで解答を返してもらえるのでたくさんの人と関わることができるコンテンツになっているとのこと。クイズの答えの中に近辺のお店情報など記事をリンクさせると、その記事も読んでもらえて閲覧数が上がっているようです。

この「東大阪クイズ」、写真の撮り方にもこだわりがあるんだとか。

それは、
1.奥行きのある写真にすること
2.(リンクしている情報の)お店などが直接大きく写らないようにすること
だそうです。

最近ではコンビニの駐車場や学校の近くから撮影を行うことが多いようで、そうすると学校の近所の写真だと懐かしがって反応してくださる方や、コロナの影響で地元の東大阪に帰れていない方にも喜んでもらえるのがすごく嬉しいとのこと。

皆さんも「東大阪クイズ」に答えてみるも良し、自分でクイズを作ってみるも良し!

ということで前田さん、私たちのクイズはどうでしたか???
↑LINEの返信をするところを見せてもらっている我ら取材チーム「年刊ガガガ」
取材を終えて
前田さんは取材の中で、『週刊ひがしおおさか』の今後の展望について、一つは「関西の大学ラグビーにスポットを当てていきたい。」と話してくださいました。「それで関西の大学ラグビーが発展するのに寄与することができたら面白くないですか?」と。

「ラグビーのまち」東大阪で情報を発信するにあたって、キラーコンテンツとしてラグビーを選んだのは必然性のあること。「これから成長するしかないっていう分野に携われたのはとても楽しかったです。記事を書くのもすごく楽しい。」と話す前田さん。まだ誰も手をつけていない分野に覚悟をもって着手していけば、その第一人者として必ず仕事に繋がっていくということを、私たちは取材を通じて教わったような気がします。

また、コロナ禍で『週刊ひがしおおさか』を取り巻く環境も大きく変わっていき、業務の方向性も変わりはじめました。それでも「自分たちが楽しめる仕事をする」という基本のスタンスが揺らぐことはなく、可能性を模索し、未来を見据えている前田さんの姿は、私たち取材陣の目にとてもカッコ良く映りました。