2021.02.15
チーム「ジェネレーションギャップ」
  • Spot
  • 江坂・千里中央・豊中

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大阪ビジネスカレッジ専門学校マスコミ学科所属の学生ライターチーム第3期生


離れた年齢。通じない話題。届かない思い。それでもぼくらは同じ時代を同じ教室で・・・。

小原 卓実(謝罪会見風の写真中央)
・・・意外と病弱

乾 彩花(謝罪会見風の写真左)
・・・好物果物

佐藤 大輝(謝罪会見風の写真右)
・・・頼れる遅刻魔

いざ!『カップヌードルミュージアム』へ!

一杯のラーメンにつまった安藤百福氏のアイデアに感動!大阪池田の『カップヌードルミュージアム』へGO!

私たちチーム、ジェネレーションギャップが取材させていただいたのは、大阪府池田市にある『カップヌードルミュージアム 大阪池田』。「カップヌードル」が食べられるところ?それとも何か展示されていて、見てまわる博物館みたいなところ?なんと取材陣全員が初来館というカップヌードルミュージアムは一体どんなところなのか。普段は3分待って大好きな「カップヌードル」の蓋を開けているだけの私たちでしたが、今回は待ちきれずにミュージアムの蓋を開けてきちゃいました!盛りだくさんな施設の概要や、日清食品の創業者、安藤百福(あんどうももふく)氏のヒストリー、自分たちでつくったカップヌードルの食レポまで、全力でお伝えしていきます!(2020年10月30日取材)
ニーズに合わせて変化していく博物館
ミュージアムに入って最初に驚かされるのが、そのコンテンツの多さです。まず、ここではとても貴重な、楽しい体験ができます。それは世界に1つだけのオリジナルカップヌードルをつくることができる「マイカップヌードルファクトリー」です。展示エリアには、安藤百福氏の開発エピソードやインスタントラーメンの歴史を知ることのできる壁面展示「安藤百福とインスタントラーメン物語」や、当時の自宅の裏庭に建てた研究小屋の再現などがあります。その他にも、日清食品の歴代の商品パッケージ約800点が頭上まで展示されていて、過去から現在までの変遷を歴史順に見ることができる「インスタントラーメン・トンネル」や、アニメーションを使用してカップヌードルの秘密に迫ったシアター、お土産にオリジナルグッズを買うことができるミュージアムショップなどなど多くのコンテンツが備えられています。
このように、来館者を楽しませられるように様々なアイデアが詰まったミュージアムとなっていますが、実は設立当初から大きな変遷を経て今の姿になったのでした。

『カップヌードルミュージアム 大阪池田』は1999年に設立されており、最初は現在の広さの半分以下で、展示スペース以外には小さなグッズ売り場と、2階に小さな「チキンラーメンファクトリー」があるだけの小規模なものでした。そしてオープンしてほどなく「チキンラーメンファクトリー」が人気に。3ヶ月先まで予約が埋まってしまうほど評判になり、2004年に倍の広さに大幅な拡張工事をして生まれ変わりました。その改装によって新たに生まれたのが、「マイカップヌードルファクトリー」。予約なしで、誰でも体験できることから大人気のアトラクションとなり、来館者も大幅に増加しました。しかしこちらもまたさらに予想を超えた大盛況で、ゴールデンウィークなどには長蛇の列ができ待ち時間が長大になったため、2015年に再びスペースを増築したということです。来館者の要望に応え続けた結果、今のミュージアムができたのですね!

つづいては、ミュージアムで知ることのできた安藤百福氏のヒストリーに迫っていきたいと思います!
食卓の当たり前をつくり、世界の食文化まで変えた安藤百福氏!
世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」は、ひとりの男の手によってこの世に誕生しました。ラーメンづくりの知識こそ持っていませんでしたが、アイデアと情熱、そして人並みならぬ執念で、「家庭でも簡単に食べられるラーメン」を完成させたのです。その男性こそ、日清食品の創業者、安藤百福氏です。ここ『カップヌードルミュージアム 大阪池田』では、その人生の一端に触れることができます。

百福氏は戦後、日本中の苦しい食糧難に心を痛めていたとき、たまたま通りかかった闇市で屋台のラーメンをとても幸せそうに食べている人々を見て、人にとって一番大切なのは「食」であるという考えに至りました。その後、事業に失敗して失意にのまれながらも、自分にはまだ“体”も“経験”も“アイデア”もあると奮起し、戦後に見た屋台のラーメンをヒントに、まだ誰も手をつけたことがなかった「家庭でも簡単に食べられるラーメン」づくりに着手しました。

その中で、百福氏が何よりも一番はじめに取り組んだのが、「目標を決めること」。


「チキンラーメン」開発5つの目標
──────────
・おいしいこと
・保存がきくこと
・調理が容易であること
・衛生的であること
・値段が安いこと
──────────


しかし、これらの目標を達成するのは簡単なことではありませんでした。地道な努力、幾重もの失敗と成功、そこに費やされる多くの時間と閃き。たとえば、お湯をかけるだけでもどる麺のヒントは、意外にも「奥さんのつくる天ぷら」という日常の中に潜んでいました。これもしかし、当然のように見つけたのではなく、生活のほとんど全てをチキンラーメンづくりに捧げていたからこその発見だったのでしょう。

そして遂に、チキンラーメンは完成し、日本中の食卓を喜ばせることとなります。



「発明はひらめきから。ひらめきは執念から。執念なきものに発明はない。」

こんな言葉を百福氏は残しておられます。

何度失敗しても粘り強く続けることが大切であるということを、今回の取材を通じて強く感じることができました。
↑可愛い“ひよこちゃん”(「チキンラーメン」のキャラクター)のカバンを持っているのが、今回お世話になった広報の川手さんです。私たち取材陣のために、カップヌードルの歴史をわかりやすく、とても丁寧に説明してくださいました。
目で見て学ぶ安藤百福氏
安藤百福氏の歴史について精一杯書かせていただきましたが、ミュージアムのコンテンツの一つである「カップヌードルドラマシアター」では、その一部をアニメーションで見ることができます。
シアターのストーリーのひとつに、安藤百福氏がアメリカへ「チキンラーメン」を持って行った話があります。・・・商談中にカップラーメンを試食してもらうことになったのはいいものの、百福氏はラーメンを入れる器(容器)とお箸がないことに気づきます。しかしその時、日本とは文化の違う外国人がそばにあった紙コップを手に持ってとった行動が、またもや百福氏にひらめきを与えます・・・。ストーリーは順を追って簡単にまとめられているので、とても見やすくなっています。そのひらめきが現在の「カップヌードル」の何に繋がったのか。それは是非、シアターを見て確認してください。
世界に一つだけの「カップヌードル」
自分だけのオリジナルカップヌードルをつくることのできる「マイカップヌードルファクトリー」も体験させていただきました!その体験の手順をここでお伝えしたいと思います!


まずは、カップに好きな色の専用のマジックで頑張ってお絵描きをします。カップは専用自動販売機で、1つ400円で購入することができます。
カップのデザインが終わったら、並んで従業員の方に託し、カップに麺をセットするところから教えてもらいます。実際に工場でセットされるのと同じ流れを、自分でハンドルを回して見ることができます!
麺がセットされたら、次にスープと具材を選んで入れてもらいます。

スープは
・レギュラー
・カレー
・シーフード
・チリトマト
の4種類から1つ選べます。

今回取材に来られなかったメンバーと先生の分も合わせて4人分、それぞれ別にして全種類のスープでつくりました!
12種類も具材があると、ここから4つを選ぶのも一苦労。「なんなら全部入れたい!」という思いを抑えながら、それぞれ自分だけの4具材を厳選しました。
機械でフタをして、シュリンク包装したら世界に一つだけのマイカップヌードルが完成です!

カップヌードルができる過程を見ながらワクワク♪元気な従業員さんたちにもさらにテンションを上げてもらいました。
>>> PICK UP <<<
身近な食品を本気で食レポしたら世の中もっと楽しめそう
いざ「TASTING TIME !!!」
では、ここで私たちチーム「ジェネレーションギャップ」のメンバーと、取材に同行してもらった梅岡先生の4人による、本気のオリジナルカップヌードル食レポをお届けいたします!
※食レポは学校へ持ち帰って行いました。


─── 佐藤、曰く ───

ぼくが今回食べたのは、レギュラースープにトッピングが謎肉と期間限定の照り焼きチキンを2回ずつ入れた、肉マシマシ満腹ラーメンです!トッピングやカップのデザインは梅岡先生がしてくれました。カップのデザインが文字だけというのが少し不服ですが、味が良ければ全て良し。それが食の真骨頂なのです。それでは早速気になるお味の方を・・・Let’s eat time(^_−)−☆

普段ならお肉をどのタイミングで麺と一緒に食べようかと悩むところですが、今回はそんな悩み一切不要。まず肉!そして肉!というくらいにずっと肉の香ばしい香りと味が口に残り、肉好きが食べたら最後。もうこのトッピングから抜け出せないであろう魔のカップヌードルを先生はつくってしまったみたいです。こんな魔のカップヌードルを食せるのは大阪でここだけ!皆さんも是非ミュージアムへ足を運んでみてください!
─── 小原、曰く ───

今回、私がいただいたのは、カレー味をベースとしたカップヌードル。まずはカップに描かれたチームメイトのイラストとその画力に驚かされながら、ゆっくり蓋を開けてみる。すると立ち上る湯気とともに、これだけで白米が食べられそうなカレーの香りが部屋いっぱいに充満。例えるなら香りの・・・ちょっと今は例えが思いつきませんが、そんなことよりもトッピングは謎肉にポテトとチーズ。シンプルかつ、これ以上ないと心から思わせるほどの完璧な組み合わせ!特にチーズはそれ自体がヌードルのコクを引き立たせつつ、カレー味のスープを吸いながら麺に絡みつくことで、喉を過ぎた後も舌に残る重厚な味わいを生み出していたのです。日常と同義とも言えるカップヌードルには、まだこんなにも知らない一面があったのだということを思い知らされた、そんな一杯に出会えたことに、今はただ感謝を・・・。
─── 乾、曰く ───

私の食べるカップヌードルは、佐藤さんがつくってくれました!スープはシーフード。具材はお肉にたまご、コーンが入っていました。シーフードのスープに合わせた組み合わせ!久々に食べたカップヌードルはとってもおいしかったです!ミュージアムで詳しい歴史を聞いた後に食べて思ったのは、0(ゼロ)からこんなにおいしいものをよくつくったなという感動でした。カップのデザインも佐藤さんの努力が表れた芸術的で個性の強い絵で、とても嬉しかったです。
─── 梅岡、曰く ───

梅岡が食べたのは佐藤くんがつくってくれたチリトマトベース。基本の照り焼きチキンにチーズ、ひよこちゃんナルト、キムチが加わった、何というかもう「日清選抜オールスターズ」みたいなベストマッチトッピング。言うまでもなくウマい、ウマい、ウマいぃぃぃやぁぁぁっ!チリトマトの辛さにキムチの別方向からの辛さが絶妙に絡み合って悶絶しそうになるところへチーズがやってきて「大丈夫よ、アタシがいるから」と優しく囁いてくれる。そしてひよこちゃんナルトに見つめられたら、あぁ、もう・・・。
“美味しい”をつくり続けて
日本人の食卓のお供としてスタートしたインスタントラーメンは、今では世界中に広まり、多くの人を喜ばせています。また、被災時の非常食としての新しい役割で世の中に貢献し、2005年にはなんと宇宙食として大気圏を突き抜けていきました。
身近なものだからこそ、その過去には物語があり、身近なものだからこそ、未知の可能性が詰まっているインスタントラーメン。その年月とともに、カップヌードルミュージアムもきっと少しずつ変化していくのだろうなと思うと、一度の来館では足りないなと感じる今日この頃です。

現在はコロナの影響から、入館者数を制限するなどして密な状態にならないよう、安全対策にもしっかり尽力されているのを取材で感じることができました。この記事を読んで興味を持っていただいた方も、安心してカップヌードルミュージアムへ訪れてみてください。いつも食べているインスタントラーメンの、少し違った顔を覗くことができると思います。